目次

シリアル

シリアルポート経由で外部機器を制御します。
また特別なポートとして、OSC(Open Sound Control)メッセージを送信したり、コンピュータのスクリプトファイルを実行することもできます。
この機能は便宜的に「流れ図」内に置かれますが、DMX 信号には何ら影響しません。



各シーンには「名前」、「コマンド」、「保持」、「次」を設定できます。
「名前」は任意ですが、キューシートから動作させる場合はシーンを区別するのに使用されます。
「コマンド」は制御する外部機器の仕様に合わせて記述します。
ひとつのシーン内に複数行のコマンド文字列を設定できます。
「保持」は1行送信したあとに何も送信しない時間です。
制御する機器およびコマンドによっては必要な場合があります。
スクリプトファイルの実行には必要ありませんが、同様に機能しますのでタイミング調整に利用できます。)
「次」がオンになっていると、次(1つ下)のシーンも自動的に送信します。
(上手の例ではシーン「Locate」を実行すると2つのシーンのコマンドを順次送信します)
送信中および保持中のシーンを緑色の線で表示します。

シーンリスト
シーンの一覧です。
各シーンの余白をクリックするとコマンド送信を開始します。
また各シーンの余白をクリックしてシーンデータをドラッグ&ドロップできます。
[Ctrl]キー(Windows)/[option]キー(Mac)を押しながらドロップするとシーンデータを複製して追加します(移動ではなく)。
[Shift]キーを押しながらドロップすると「コマンド」と「保持」を書き換えます(「名前」、「次」は変わりません)。

ポートの状態
「シリアル」メニューボタンの右側には出力ポートおよびシリアルポートの状態(エラー)を表示します。

シーンを読み込み/保存(ファイルメニュー)
シーンファイルを読み込み/保存します。
シーンファイルには出力先のポートと行末コード設定も保存されます。

シーンの編集
「編集」メニューを使用します。

シーンを作成(編集メニュー)
シーンを新たに追加します。


シリアル メニュー



ポート
出力先のポートを指定します(後述)。
「OSC」を指定すると、OSC(Open Sound Control)メッセージを送信するようになります。
「Script」を指定すると、コンピュータのスクリプトファイルを実行するようになります。

行末コード
各行の最後に送信する文字コード(改行コード)を設定します。
制御する機器に合わせます。

エスケープシーケンスを使用
これが選択されていると、コマンド文字列内の「エスケープシーケンス」を認識して変換します。
通常の文字では指定できないバイト値(0x00 など)を設定できます。

ここでの「エスケープシーケンス」は、半角記号の
  • バックスラッシュ(\)(Mac OS X 版)
  • ¥記号(¥)(日本語 Windows 版)
    で始まる文字列です。

    <書式>
    • \xhh (日本語 Windows 版は「¥xhh」)
      16進数の指定
      「hh」は、2桁までの 16 進数です(0 〜 9、a 〜 f、A 〜 F)。
      3桁以降は通常の文字になります。
      16進数以外の文字が現れるとそこで打ち切ります。
      <例>
      「\x00」は「0x00」
      「\x1f」は「0x1f」
      「\x1fa」は「0x1f」と「a」(2バイト)
      「\x3m」は「0x03」と「m」(2バイト)
      「\xm」は「0x00」と「m」(2バイト)

    • 「\」(日本語 Windows 版は「¥」)の次の文字が「x」以外の場合は、その文字自体となります。
      <例>
      「\X」は「X」
      「\\」は「\」

    <注意>
    エスケープシーケンスは、シリアルポート出力でのみ認識します。
    (「OSC」および「Script」ポートでは認識しません)

    スペース記号なども本来の文字として使用されるので、見やすさのための区切りに使用することはできません。
    <例>
    「\x00 \x00」は「0x00、0x20、0x00」(3バイト)
    「\x00\x00」は「0x00、0x00」(2バイト)


    シリアルポート設定...
    出力先のポートと、コンピュータのシリアルポートの対応を設定します。
    この設定はすべての「シリアル」機能に共通です。

    OSC 設定...
    OSC メッセージの送信先を指定します。
    (同じコンピューター内宛の送信のみ可能です)
    この設定は個々の「シリアル」機能ごとに独立しています。
    (シーンファイルには保存されませんが、キューシートのスナップショットに保存されます)




    ユーザスクリプトフォルダ...
    ユーザが作成したスクリプトファイルのフォルダを指定します。
    この設定はすべての「シリアル」機能に共通です。


    シリアルポート設定



    各ポート設定には「名前」、「通信速度」、「(シリアル)ポート」を指定できます。
    「名前」は任意ですが、制御対象の機器を表す簡単な名前が良いでしょう。
    各「シリアル」機能の出力先はこの「名前」で指定することになります。

    「通信速度」は制御する機器の仕様に合わせます。
    「ポート」は実際に使用するコンピュータのシリアルポートを指定します。
    なおシリアルポートは に設定されます。


    取り消し/再実行(編集メニュー)
    変更操作を取り消し/再実行できます。
    コマンド文字列の量にもよりますが、おおむね 100 回程度取り消しできます。