目次
音声信号処理
おもに音声信号を処理するものです。
VCO
電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator)です。
入力
SYNC
他の VCO からの同期信号を入力します。
「
部品構成
」で「Sync」を「Slave」にした場合のみ有効です。
同期の使用/不使用切り替えには、「
SW
」を使用してください。
この同期信号結線は「多芯ケーブル」に相当します(付加情報が必要)。
「SW」は「多芯ケーブル」切り替えができます。
他の部品が介入すると、必要な付加情報が失われます。
そうするとデジタル特有の「折り返しノイズ」(エイリアスノイズ)などが発生し、音質が悪化します。
(ただし、それが良いという場合もあるかもしれません)
CV
発振周波数の制御電圧(Control Voltage)です。
1V/oct(1V の変化で 1 オクターブ変化する)です。
0.75V で 440 Hz です。(0V で C:約 262 Hz)。
ここでは便宜的に「電圧」を単位としていますが、Syndiy では実際には単なる数値です。
+/-30V を超えると動作異常になります。
PW
矩形波のパルス幅(デューティー比)です(0.0 〜 1.0)。
「0.5」で方形波です。
「0.5」以外では出力に直流成分が含まれます。
「0」では「-1 V」、「1」では「1 V」になります。
必要に応じて「HPF」もしくは「HPF_FC」(高域通過=低域遮断)を併用すると良いでしょう(VCA の直前など)。
ただし、ピーク範囲が +/−2 V 程度に広がるので、出力の前にさらに振幅を抑える必要があります。
(下記の「OUTPUT」を参照)
WAVE
出力波形の選択です。
(最も近い整数値に丸められます)
0
三角波
1
鋸歯状波(ノコギリ波)
2
矩形波
出力
SYNC
他の VCO へ同期信号を出力します。
「部品構成」で「Sync」を「Master」にした場合のみ有効です。
AUDIO
音声信号波形出力です。
+/- 1V です。
(ピークが +/- 1V を超えません)
VCLPF
電圧制御低域通過フィルター(Voltage Controlled Low Pass Filter)です。
おおむね下図のような回路に相当します。
「CLIP」は +/-1V に制限します。
入力
AUDIO
音声信号入力です。
帰還の「CLIP」で +/-1V に制限しているので、音声信号入力は +/-1V に収める方が良いかもしれません。
たとえば VCO を2つ使用する場合、
「
Bal
」で +/-1V に収まるよう混合する。
「
Mix
」でそれぞれ最大 0.5 倍にする。
CV
遮断周波数(Cutoff Frequency)の制御電圧(Control Voltage)です。
1V/oct(1V の変化で 1 オクターブ変化する)です。
0.75V で 440 Hz です。(0V で C:約 262 Hz)。
+/-30V を超えると動作異常になります。
RESO
レゾナンス(Resonance)調節です。
4 Pole 出力を入力へ帰還する増幅率です。
「4」より大きいと自己発振します。
出力
1POLE
-6dB/oct の出力です。
2POLE
-12dB/oct の出力です。
3POLE
-18dB/oct の出力です。
4POLE
-24dB/oct の出力です。
VCHPF
Syndiy には「電圧制御高域通過フィルター」(Voltage Controlled High Pass Filter)がありません。
「VCLPF」を使用して擬似的に実現できます。
それには、「VCLPF」を通過した音を、元音から減じます。
上図の「Add-7」の「a1」は「1」とします。
すなわち元音を「1/(1+RESO)」倍します。
「Mix-10」の「m1」は「-1」とします。
すなわち「VCLPF」を通過した音を、元音から減じます。
VCA
電圧制御増幅器(Voltage Controlled Amplifier)です。
入力
AUDIO
音声信号入力です。
CV
増幅率の制御電圧(Control Voltage)です。
「1」で等倍です。
「
POT
」の「A15」と同様の変化です。
「1」を超えると増幅率が急に増えます。
「0」〜「1」の間で使用するようにしてください。
出力
AUDIO
音声信号出力です。
NOISE
ノイズ発生器です。
LPF
1次低域通過フィルター(Low Pass Filter)です。
「部品構成」の「Capacitance」(静電容量)と「R」(抵抗値)入力により、遮断周波数を設定します。
おおむね下図のような回路に相当します。
入力
IN
信号入力です。
R
抵抗値です。
出力
OUT
信号出力です。
HPF
1次高域通過フィルター(High Pass Filter)です。
「部品構成」の「Capacitance」(静電容量)と「R」(抵抗値)入力により、遮断周波数を設定します。
おおむね下図のような回路に相当します。
C と R の積が 0.000012 より小さくなると動作異常になります。
入力
IN
信号入力です。
R
抵抗値です。
出力
OUT
信号出力です。
HPF_FC
1次高域通過フィルター(High Pass Filter)です。
「Fc」入力により、遮断周波数を直接設定します。
上記の「HPF」よりも
処理負荷
が少なくなります。
「Fc」が 14kHz より高くなると動作異常になります。
入力
IN
信号入力です。
Fc
遮断周波数[Hz]です。
出力
OUT
信号出力です。
OUTPUT
最終的な音声出力を表します。
1つだけ使用できます。
入力
AUDIO
音声信号入力です。
+/-1V を超えるとクリップされます。
発音数や信号加算などを考慮して、あらかじめ振幅を下げる必要があります。
たとえば、
同時発音数
「8」、1VCO の場合、1/10 程度に下げます。
(「
Mix
」などを利用できます)