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Making of PortaPad...
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(※...PortaPadはMacintosh用プログラムです。)


...........「PortaPad」とは、クワテックのプログラマが元々プログラムの勉強の一環として作ったもので、その後「GMlator」のパッケージ内に「Other Utilities」として納めたものです。
ちょっとした「お遊び物」が好きな方は一度お試しください。

なお「PortaPad」はフリーウェアですが、転載は禁じます。質問などにもお答えすることはできません。また、動作についても保証しません。

以下はプログラマからのコメントです。用語説明などはあえて省きました。
マニュアルがわりにお読みください。




きっかけ...
近頃音楽誌などでテルミンの話題をよく見かけるので、その雰囲気をMac上で少しでも味わえればと思い、このようなプログラムを作ってみました(94年2月13日のサンデープログラミングです)。とは言うものの、私自身テルミンを実際に演奏したことはありません。色々な音楽誌でのインタビュー記事などを読んで受けた印象から「音程と音量のなめらかな連続変化」が鍵であると思い、これを再現することにしました。ギターのチョーキングなども含めて「ピッチの連続変化」は心にしみいるようです。

「PortaPad(ポルタパッド)」の"Porta"はPortament(ポルタメント)からとっています。


プログラム

プログラムは単純で、Padウィンドウ上のマウスの位置を両手の位置とみなし、上下方向を音量の変化、左右方向を音程に対応させて常にMacの内蔵音源を変調しているだけです。


サウンド

サウンドはMacのSoundManagerを素直に使っています。Inside-Mac(Vol.VI)によると、サンプリングサウンド方式のみ微妙なピッチ(半音よりずっと細かい)を指定できるようなので、これで鳴らしています。

もともと「発振器」という言葉からサイン波を連想していたので、そのサンプリングサウンドリソースを作りました。リソースを使うことになるといろいろなサウンドで試してみたくなります。三角波やヒューマンボイス、ノイズなども選べるようにしました。でもやはりサイン波が一番合っているようです。サウンドに関してはこの他に、全体のピッチ、ピッチ変化幅(左右方向の切替可能)、それにディレイタイムを「つまみ」で調節できます。

PortaPadは2つのサウンドジェネレータを使います。ディレイ機能は一連のマウスの動きを一時的に覚えて、一定時間の後、第2のサウンドジェネレータに対する変調に使うもので、サウンドそのものにディレイをかけているわけではありません。...この機能はPortaPadを作りはじめる前から、なぜか頭の片隅に浮かんでいました。単純なわりには効果は劇的で、海でイルカ君とお話しているような雰囲気になれます(誤解しないでください(^^; )。スタートレックのクジラだと思う人もいます。マウスの動かし方でディチューンのかかり具合が刻々と変化して、なんとも心に響きます。


操作について...

実物のテルミンは、音程や音量変化操作が非接触のため、おのずとピッチが微妙にふらつくようです。うらやましい限りです。この雰囲気に少しでも近付けるため、マウスのボタンには「非接触」としました。マウスを軽く動かすだけで演奏できるので、肩が疲れません。一方、本物のテルミンは疲れそうですが...。
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マウスを速く動かすと、滑らかな変化になりません。これはプログラムで適当に補完して対処できるかもしれませんが、逆に一種の演奏表現として利用できるのではないかとも思い、今のところそのままにしてあります。前述のディレイ機能がこの不連続を宇宙空間的な物にしてくれるのです。このほか発音ユニットを3~4個並べてそれぞれにディチューンを設定するようなことも考えましたが、面倒なのでやめました。...というより現状の鳴り方が魅力的で、「つまみ」は今ぐらいの数がシンプルで美しいと思います。


カラーアニメーション

昔から Pad というと...何か模様を描きたくなる性格なので、はじめはPICTを表示するようにしました。そして一度「カラーアニメーション」をやってみたかったので、この機会にやってみたのですが...なかなか思うようにできませんでした。あとになってMacのカラー処理が大体理解できてきたので、現在はカラーアニメーションができるようになっています。PICTは使わずにプログラムで円の半径を変えながら沢山描いています。これもMacのPaletteManagerを素直に使っています。この「カラーアニメーション」をやるとかなり処理が重くなり、音がブチブチいいますので、オフにもできるようにしました。

偶然の発見ですが、この機能を付けたことで画面が白黒になります。サイン波でアニメーションを行うと、一気に気分は1920年代になります。その後「イルカ」の連想からカラーセットをいくつか選べるようにしました。これもリソースです。

なお、ColorQuickDrawを搭載していない古いMacでは、Padは真っ白になります。
原則として、カラーアニメーションを行うには、256色モードにする必要があります。


使用上のヒント

なめらかさを重視する場合は、ゆったりとマウスを動かします。音を消すには、カーソルをPadの底辺に持って行き、その位置を確実に検出させるようにします。
カーソルがPadの上辺や左右から抜け出ると、戻したときに不連続音になりやすいので注意が必要です。
音質を重視する場合は、アニメーションスピードつまみを中央に戻して、カラーアニメーションをオフにします。
独自のサウンドを組み込みたい場合は、ループポイントを設定したサンプリングサウンドソースをシステムに組み込めば使用できます。


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[PortaPadをDownloadする]

...PortaPad.sit.hqx (65kByte)